表皮の内部構造について

表皮の内部構造について

肌の潤いは、皮脂膜やケラチン、NMF、細胞間脂質の働きによって保たれています。

 

そのうちのケラチンとNMF、細胞間脂質は角化細胞が生まれてから垢やフケとなって剥がれ落ちるまでの過程で作られます。

 

皮脂膜

 

皮膚は皮脂膜の働きによって表面の潤いが保たれています。

 

皮脂膜は、皮膚の皮脂腺から分泌された皮脂や、汗腺から分泌された汗などが程よく混じり合ったものです。

 

これは肌表面からの水分の過剰な蒸散を防ぐ働きがあります。

 

天然の保湿クリームとも言われ、これによって皮脂膜が適度にある肌はしっとりと潤い、なめらかな肌触りになるのです。

 

ただし、皮脂が多すぎると、脂っぽくベタついた状態になり、汚れがつきやすくなったり、ニキビや吹き出物ができやすくなります。

 

逆に皮脂が少なすぎると、カサついて肌を保護する力が弱まってしまいます。

 

ケラチン・NMF

 

NMFは「Natural Moisturizing Factor(ナチュラルモイスチャライジングファクター)」

 

の略称で、天然保湿因子と呼ばれています。

 

ケラチンとともに角質細胞内に存在して、細胞が潤いを保っていられるようにします。

 

細胞間脂質

 

角質細胞間は細胞間脂質の働きによって過剰な水分の蒸散が抑えられ、肌の潤いが一定に保たれています。

 

肌のバリア機能を持つ細胞間脂質や構造の整った細胞間脂質を持つ角層は、過剰な水分の蒸散を防いで潤いを保つように働いています。

髪の毛だけじゃなく、美肌にも必要なケラチン

ケラチンというと、つややかな髪やキューティクルを連想する人も多いかと思いますが、ケラチンは

 

・皮膚
・爪
・毛髪

 

を構成する成分であるタンパク質のことを言います。

 

それぞれタンパク質に含まれているアミノ酸の構成が異なります。

 

硬い毛や爪のケラチンは硬ケラチン、柔らかい皮膚の角質層は軟ケラチンと呼ばれています。

バリア機能が改善するまではある程度の時間がかかる

肌は袋のような構造をしているのですが、そのバリア機能が損なわれるのが

 

・乾燥
・紫外線
・摩擦

 

などの外部からの刺激によるものです。

 

これらによって小さな炎症が起こると、そこからどんどんほころびが広がり、肌の袋が破れやすくなります。

 

肌が乾燥して皮脂の膜が薄くなったり、なくなったりすると、天然保湿成分などがむき出しになりなって蒸発してしまいます。

 

こうなると外部刺激に晒されやすくなり、バリア機能が損なわれます。

 

このようになった場合は正常に戻すまでにある程度の日数がかかります。

 

これは受けた炎症の程度や個人差があります。

 

当然、乾燥や炎症の程度が軽ければ軽いほど早くもとに戻ります。

 

例えばちょっとした日焼けなどは2~3日肌が赤くなった後に皮がむけ、1ヶ月後には日焼けした事自体を忘れてしまうくらいまで戻ります。

 

逆に、肌の乾燥や炎症が酷い場合はもとに戻るのに数年間という長い期間がかかることもあります。

 

肌のバリア機能を正常に保つためにはそうした摩擦や炎症を避けたり、保湿をしっかりすることが大切です。

バリア機能を正常に保つためには

残念ながら肌のバリア機能そのものが生活習慣や薬などによって格段に向上するということはありません。

 

しかし、トラブルが生じている脂性肌や敏感肌、混合肌などを日々のスキンケアによって徐々にトラブルのない普通肌にしていくことは可能です。

 

健康な肌のため、スキンケアの習慣をつけて毎日しっかりとお手入れすることを心がけて下さい。

 

乾燥するオフィスや日差しの強い屋外にいることが多い人は特にです!

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